彼女にプロポーズしたら、将来が不安で結婚できないと言われました。
「介護職との結婚生活は苦労するから」と。
もしかしてこのまま一生独り身なんでしょうか…。
平成26年に長崎県が行った介護職に対するイメージ調査によると、「給与など雇用面での待遇が悪い」「体力的、精神的にきつい」といったようなネガティブなイメージが半数以上を占めました。
厚生労働省も介護職のイメージ改善に向けて動いていますが、なかなか改善されないのが現状です。
そのネガティブなイメージから介護職と結婚すると苦労するといった意識につながるようで、職業を理由にプロポーズを断られた、相手の親に反対されたといった話も少なくはありません。
なぜそんなイメージがついてしまったのか、その実情と介護職との結婚についてのポイントをまとめてみました。
配偶者が介護職だと本当に苦労する?
そもそも介護職と結婚するとどうして苦労すると思われてしまうのでしょうか。
まずは介護職に持たれるネガティブなイメージの原因と真相を見ていくことで、改善できるかどうかを考えていきましょう。
給与や待遇が低く生活に苦労しそう
先ほどのイメージ調査の結果に「給与など雇用面での待遇が悪い」というのがありました。
実際に介護職の初任給や平均賃金は他業種に比べて低く、昇給もあまりないと言われています。
ですが、キャリアアップや資格取得、役職に就くことで昇給することも可能ですし、人材不足が続いている介護業界ではある程度のキャリアや資格を持っていると高待遇で転職できる可能性も高いです。
昇給前の短い期間で離職する人も多いため、どうしても給与面が低いイメージが持たれてしまっています。
体力面・精神面に不安がある
入所施設で勤務する場合、夜勤や早出など出勤時間がまちまちだったり休みが定まらないことも多いので、体調を崩すなど体力面で不安を感じる方も多いようです。
また、同僚スタッフの急な休みなどで人手が足らず、休日に呼び出されることもしばしば。
身体介助などは体力を使う仕事でもあるため、不安に感じるのも無理はありません。
また、介護職はその激務からうつ病などの精神疾患を起こしやすいといったイメージもあるようです。
精神疾患は他の仕事でも起こりうるものではありますが、精神的に追い詰められたパートナーを支えることの大変さを案じて結婚に躊躇してしまうケースも。
辛さだけでなくやりがいを感じられる職業ですので、どうやって心のバランスを保てるかがカギとなります。
結婚を機に介護職を辞める人が多い!?
介護労働安定センターが毎年アンケート調査を行っている結果によると「前職を辞めた理由」で一番多いのが「結婚・出産・妊娠・育児のため」であることが分かりました。
複数回答可能となっており、次に多い理由として「自分の将来の見込みが立たなかったため」が挙がっています。
なかなか正社員になれない・資格が取れないといったことから昇給できず、将来に不安を覚えて転職する方が多いようです。
また、女性の場合は体力的に厳しく出産や育児とは両立できないと感じ、離職する方も。
介護職の場合は、子育てがひと段落してからでも職場復帰しやすいので、一時的に辞めるといった感覚かもしれません。
実際に介護職と結婚してみたら…
色々と不安に思うことはあるかもしれませんが、実際に介護職と結婚した方は数多くいらっしゃいます。
中には同じ職場で介護職同士知り合い、職場結婚をされた方も。
お互いにポイントを押さえておけば、介護職と結婚しても不安に思うことはありません。
ではどうすればよいのでしょうか?
食事管理で毎日の節約効果も
介護職はなんと言っても体力勝負。そこには食事面でのサポートが欠かせません。
入所施設やデイサービスなどで働いていて、調理室から食事提供を行っている場合は、スタッフにも社食が出ることもありますが、毎日弁当を持参しているという声も多く聞かれます。
また、帰りの時間がバラバラなため、外食はめったにできず家でご飯を食べることが多いという話も。
結果的に食事面での健康管理がしやすく、食費の節約にもつながります。
ただ、作る側からすれば毎日のお弁当や食事の用意は大変かもしれません。
夫婦共働きで家計のやりくり
子供が小さいうちは大変かもしれませんが、まだ子供がいなかったり、ある程度子育てが落ち着いてきたころに家計を安定させるため夫婦共働きを選択するといった家庭も多いようです。
中には夫婦共々介護職で働いているといった方も。
介護職は結婚や出産を機に退職した場合でも比較的復職しやすい仕事。
そのため、昇給にもつながりますし、共働きで資格取得を目指すのもおすすめです。
キャリアを積んで資格を取ろう!
介護職での収入アップを目指すなら資格取得がおすすめ。
働いている職場で昇給できなくても、資格を持つことで転職も有利になります。
介護職である程度キャリアを積んだ方にオススメの資格をお知らせします。
介護福祉士
介護業務に3年以上従事していて、実務者研修を修了しているなどの条件を満たすことで受けられる介護職の国家資格が「介護福祉士」です。
介護の現場では管理者として介護士のリーダー的な役割を果たします。
また、介護福祉士の資格を取ることで介護施設以外にも病院などの勤務先の幅が広がります。
ケアマネジャー(介護支援専門員)
社会福祉士、介護福祉士などの法定資格を保有し、業務経験が5年以上、または介護施設などで生活相談員や支援相談員などの相談援助業務経験が5年以上といったキャリアを積むことで受験できる「ケアマネジャー(介護支援専門員)」。
介護保険サービスのケアプラン作成などを行います。
介護福祉士などの資格が必須条件であるだけでなく、かなりのキャリアが必要となるため資格取得は非常に難しいものとなっていますが、身体介護などの実務を伴わないため、収入面だけでなく体力面にも余裕ができます。
介護職なら職を失う心配はほぼゼロ
介護職は高齢化が進む中でさらに需要が高まると言われています。
すでに、どこの現場も人手不足状態。
万が一、職場が無くなるようなことがあってもある程度の経験があれば、再就職先は引く手あまたです。
パートや派遣などの非正規雇用も多いため、介護職は収入が安定しないイメージが強いですが、正規雇用であれば福利厚生も付き、収入も安定します。
どんな状況下においても介護職の需要が無くなることはないと思われるので、職を失う心配はほぼゼロです。
資格を取得することで昇給する場合もありますし、資格やキャリアを武器に今より給与の高い所へ転職することも可能。
一家の大黒柱として十分に家族の生活を守っていけます。
そうすれば介護職だと結婚できないなんてことはありません。
収入アップのために転職サイトを活用しよう!
どんなにキャリアを積み、資格を取得したとしてもそれをアピールできなければなかなか昇給は難しいかもしれません。
キャリアや資格を武器に収入アップしたいなら介護職専門の転職サイトを活用するのがオススメです!
自分のキャリアや資格、年収などの希望条件を伝えるだけでピッタリの転職先を紹介してくれるだけでなく、個人では言いづらい給与交渉なども行ってくれる心強いアドバイザーが転職をサポートしてくれます。
収入や勤務状況が安定すれば、介護職の結婚に対する不安もなくなります!
介護職で結婚を考えている方は、アドバイザーに相談してみてはいかがでしょうか?