「私が介護職を辞めた理由」データで見る介護職に多い退職理由TOP5!その理由と対策を徹底解説!

退職届 介護士

介護職は他業種に比べ、比較的人材の出入りが多い業種です。
転職で中途採用される人もいれば、介護職を続けられず辞めてしまう人もいます。
今回は介護労働安定センターが発表した「平成30年度 介護労働実態調査結果」をもとに、介護職に多い転職理由とその対策方法を徹底解説
退職理由を見つめ直し、対策することは、同じ失敗を繰り返さないことにもつながりますし、新しい転職先を探す判断材料にもなります。
これから介護職に転職する方も、前もって介護職が陥りやすい悩みや失敗が分かりますので必見です!

私が介護職を辞めた理由TOP5

公益財団法人「介護労働安定センター」では毎年、事業所と介護労働者に向けての実態調査を行っています。
2019年に発表された「平成30年度 介護労働実態調査結果」の中で、前職も介護職だった現役の介護労働者による「前職をやめた理由」から介護職の退職理由TOP5を探っていきましょう。

第1位「職場の人間関係に問題があったため」

悪口トラブル

介護職の退職理由のNo.1は職場の人間関係。人間関係の問題はここ数年ずっと退職理由の1位に。
訪問介護を一人で回る場合を除き、介護職は基本的にチームワークが重視されます。
対人のサービスであることから、特に密接した連携を取る必要があり、一般的な職種よりも人間関係が密になる場合が多いです。
「平成30年度 介護労働実態調査結果」に掲載されている「労働者が抱える「職場の人間関係」等の悩み」を見てみると、

  1. 部下の指導が難しい
  2. 自分と合わない上司や同僚がいる
  3. ケアの方法等について意見交換が不十分である

以上が上位3つに挙げられています。
介護業界は20代~60代以上と働く年齢層が幅広く、女性が半数以上を占めています。
中途採用が多いため、20代の正社員が50代の部下を指導するといった場面も出てきます。
そういったことがトラブルの原因になっていることも。
部下であっても年齢が上ならば、言葉遣いや態度を気を付けることが必要になってきますし、年齢が下であっても上司であるならば、その指示や指導はしっかりと受け入れなければなりません。
年齢や性別に関係なく、お互いの立場を尊重しあい関わりあっていくことが必要です。

第2位「結婚・出産・妊娠・育児のため」

出産・育児

第2位の理由も長年上位にランクインする退職理由の一つ「結婚・出産・妊娠・育児」
先ほども書いた通り、介護業界は女性が約7割と半数以上を占めています。
そのため、家庭と両立しながら仕事をしている方が多く、結婚や出産を理由に退職するといったケースが上位に。
介護職は体力や筋力が必要とされる仕事。
どうしても出産や育児と両立しながら働くのは難しい部分もあります。
現時点で産休や育休制度が整っている事業所が少ないことから、退職せざるを得ない状況になるようです。
ですが介護職は働き方の融通が利きやすいことから、ある程度育児が落ち着いてから復帰される方も多くいらっしゃいます

第3位「他に良い仕事・職場があったため」

新しい職場が決まった

介護業界では常に人手不足が大きな問題となっています。
その対策として、待遇面や働き方などを見直し、より良い人材を確保するために企業努力を行っている事業所が増えてきているようです。
「平成30年度 介護労働実態調査結果」のデータを見てみると「労働者が現在の法人(職場)に就職した理由」という調査結果に多く挙げられている理由として「通勤が便利だから」「労働日、労働時間が希望とあっているから」といった働き方を重視する理由の他に、「資格・技能が活かせるから」「やりたい職種・仕事内容だから」「人や社会の役に立ちたいから」のような更なるやりがいを求めた理由も多く見られます。
介護職は人の役に立つ仕事です。
転職の際は、自分のキャリアや資格を活かしながら、より一層のやりがいを感じられる職場はどこかを見極める必要があります。

第4位「法人や施設・事業所の理念や運営のあり方に不満があったため」

ヘルパーの不満

職場のやり方や考え方に納得がいかないというのは、どんな業種でもよく聞く話です。
介護サービスを利用している方は、デイサービスや訪問介護など、複数の事業所からサービスを受けている場合が多いです。
利用者から他事業所についての話を聞くだけでなく、実際に利用者の受け渡しなどで他事業所のスタッフと関わることもあり、自分が働いている事業所以外の情報も多く入ってきます。
そんな中で「うちの事業所のやり方はおかしいんじゃないか」「他はこんなに良いのに、うちは何でこんなやり方なんだ」といったように、自分に合う合わないだけでなく、他事業所と比べるようになってしまうことも。
一度感じてしまった不満や不一致は日を追うごとにますます高まっていくもの。
なかなか改善されずに退職に至ってしまうといったケースが多いようです。

第5位「収入が少なかったため」

給料が少ない

介護業界は仕事内容に比べて賃金が安いといったイメージを持っている方も多いのではないでしょうか?
介護報酬は改定されているものの、まだまだ賃金が少ないと感じる介護職が多いのも事実。
「平成30年度 介護労働実態調査結果」の中で「今の介護報酬では、人材の確保・定着のために十分な賃金を払えない」と答えた事業所が全体の48%にも上り、労働者だけでなく事業所にとっても頭を抱える問題となっています。
収入が低く将来に不安を抱えたまま仕事を続けるのは難しいです。
施設によっては上の役職が埋まっているため昇進も見込めず、昇給する見込みがないといったことも。
収入アップのために転職することを選んだという方も少なくはないようです。

介護職の転職に失敗しない3つのポイント

これまで紹介した5つの退職理由は、転職することで改善する可能性が非常に高いです。
ですが、転職先選びを誤ると、また同じ理由で退職することになってしまう可能性も。
転職する際は次のポイントに注意して、職場探しをするようにしましょう。
一人で全てのポイントを抑えるのは難しい!という方は、介護職専門の転職サイトを活用するのもオススメです。
転職サイトのコンサルタントやアドバイザーにサポートをお願いするだけで、転職活動の負担が減るだけでなく、転職成功率がグッとアップします。

1.人間関係

スタッフからの口コミ

退職理由の第1位にもなった「人間関係」
人とか関わる限り、どんな職種でも起こりうる可能性のある人間関係によるトラブルを避けるのは難しいですよね。
転職活動の際は、今働いているスタッフの男女比や年齢層、離職率などを調べるだけでなく、必ず職場見学や職場体験をさせてもらうようにしましょう。
短時間では実際の人間関係が見えづらいといったこともありますが、利用者から直接話を聞いてみたり、施設の口コミなどを調べてみるのもよいでしょう。
転職サイトのコンサルタントにお願いすると、職場の様子を実際に見てきてくれるだけでなく、実際に働いているスタッフや、退職したスタッフからの声を教えてくれます
遠方から転職しようと考えている方にも安心です。

2.労働時間・休暇などの待遇面

タイムカード

労働時間や休暇だけでなく、働き方に関する待遇面は仕事を長く続ける上で大事な要素になっています。
なかなか自分の希望する条件に合う職場が見つからず妥協してしまうと、結局続けるのが難しくなり、辞めることになってしまうことも。
転職を繰り返さないためにも、出来るだけ妥協せずに働ける職場を見つけることが必要です。
ですが、なかなかピッタリの職場を見つけるのは難しいですよね。
そんな時は、転職サイトのコンサルタントが希望条件に近い転職先をいくつか紹介してくれるだけでなく、待遇面の交渉も行ってくれます
転職サイトや求人フリーペーパーには掲載されていないような非公開案件なども紹介してくれますので、自分に合った職場に出会える可能性が高いです。

3.給与面

給与アップ

退職理由にも多かったのが給与面の問題です。
給与に関しては働く事業所や職種によっても大きく違います。
まずは自分が必要な給与額の目安をある程度決めておいて、その基準に合った求人を探しましょう
高給与案件は人気も高く、見つけるのも難しくなっていますので、こまめに求人情報をチェックすることが大事です。
そのため、すでにフルタイムでお仕事をされている方や、子育てしながら転職活動を行っている方はなかなか高条件の案件に出会えないなんてことも。
その場合も転職サイトのコンサルタントが転職先を紹介してくれたり、給与交渉も行ってくれるので、一人で転職活動を行うよりも心強いですね。